ホーム 学科の紹介 研究室・教員 工学研究科 電気工学専攻 電力変換制御工学分野

引原研究室

電力変換制御工学分野(引原研究室)

1.  電力変換制御って何?

電力を変換する, そして変換し制御するとはどういうことでしょうか?  皆さんご存知のとおり, 電気には「直流」と「交流」という2つの形態(かたち)があります. 私たちの周りを見ると, 大抵の家庭に100V, 60Hz(関東では50Hz)の「交流」が電線を通して届いています. 一方, 例えば, 皆さんが触ったことがあるパソコンの駆動には「直流」が使われます. この時, 家庭のコンセントから電源ケーブルを介してノートパソコンのバッテリーに電力を供給するには, 電気を「交流」から「直流」に変換する必要があります. このような電力の供給を目的として電気を希望の形態へ変換することを電力変換と呼び, 現在, 皆さんはごく普通に電力変換を使っています. また, 皆さんが日頃利用している電車に目を向けてみます. 最近は, 乗客にとって快適な走行を実現するためにインバータと呼ばれる「直流」を「交流」に変換する電気回路を用いて電車の速さを制御しています. これは変換し制御している1つの実例です. 電力変換制御とは皆さんの周りにいくらでも見つけることができる基盤技術と言えます. 

2.  研究室の取り組み

21世紀の技術は, バイオ, ナノテクノロジー, エネルギー・環境分野で大きな進展を見せています. これらを支えるのは, エネルギー・電力を供給する技術と情報を操作する技術といわれています.  特に, 必要な形態(直流, 交流)で必要な量(50W, 50kWなど)の電力を供給し, かつ希望する制御の目的(バッテリーの寿命を最大にする, 電車の速さを一定に保つなど)を達成する電力変換制御技術は, 今後ますます重要です.

私たちの研究室では, 上記を含む様々な技術分野への応用を目指した電力変換制御工学の研究に日々取り組んでいます. 具体的には, 「直流」を「直流」に変換するdc-dcコンバータなどの電力変換回路の研究, シリコンカーバイド(SiC)と呼ばれるワイドバンドギャップ半導体を用いた電力変換回路の開発, 電力ネットワーク(発電所から送電線, 配電線を用いて家庭・工場などの負荷に電力を送る大規模な電気回路)への導入を目的としたSVCや直流送電などの電力変換機器の研究や太陽光発電やレドックスフロー二次電池などの分散形電源の研究開発, 電力変換制御技術を用いた電力ネットワーク運用に関わる基礎研究を行なうとともに, ナノテクノロジーに関連したマイクロシステムの制御技術に関わる研究, 電力変換制御技術と密接に関連した非線形ダイナミクスの数理的研究を行なっています. このように, 私たちは電力変換制御工学に関して, 実験から理論まで, 電気電子工学・機械工学から数学・物理学・化学などを含む広い学問領域において研究を進めています. 

 

興味のある方は 研究室ホームページへ!

 

研究テーマ・開発紹介 - Power Conversion and System Control

■非線形動力学・非線形回路・非線形システム論
 1. 非線形力学系の解析: 時間遅れ系・分布系・ハミルトン系
 2. カオス制御・多自由度系の振動現象・同期現象の解析
 3. Ginzburg-Landau方程式の解析
 4. ハイブリッドシステムの解析と制御

■パワーエレクトロニクス関係
 1. スイッチング回路の動作モード解析と制御
 2. 電力変換回路応用に向けたパワーデバイスのモデリング
 3. スイッチング回路のEMCに関する検討

■電磁機械・MEMS・アクチュエータ関係
 1. 非線形動力学に基づくMEMSの開発
 2. 結合振動子(連成梁)を用いたアクチュエータの研究
 3. 磁場による非接触アクチュエータの開発

■電気エネルギーネットワーク関係
 1. 二次電池の動作解析と制御
 2. 電力変換器の系統同期に関する検討
 3. ハイブリッドシステムによる電力ネットワークの解析と制御