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先端電気システム論講座(引原研究室)

電気に関わるシステムの特性は物理量の関係---例えば, 電気電子回路では電圧と電流, 微小デバイスでは電界と電荷, 大きな力を得たいモータなどの機器では磁界と電流---で決まります. システムの設計においてその特性は線形---ある1つの物理量を変化させると他の物理量が比例して変化する---であることが理想的とされてきました. しかしながら, 現実の電気的特性, 磁気的特性, 機械的(構造的)特性では, その比例関係が大きな変化に対して保たれない場合が多く見られます. そのような特性は非線形特性と呼ばれます. 私たちの研究室の使命は, 非線形特性をもつ素子, 装置, システムを対象として, 特性の記述(モデル化), 解析, そして制御を行うことにより, 新しい機能を有する先端的な電気回路やシステムを提案することにあります.

研究の一例としてパワーエレクトロニクスについて説明します. 電気には「直流」と「交流」という2 つの形態(かたち) があります. 家庭のコンセントで得られる「交流」から多くの家電・情報機器が使用する「直流」への変換は私たちの身の回りで日常的に行われています. 太陽電池パネルの出力する電気も「直流」であり, その出力を電気エネルギーネットワークに供給するには「交流」への変換が必要になります. このように電力の供給を目的として電気を希望の形態へ変換する技術であるパワーエレクトロニクスは, 身近に有るインバータと呼ばれる「直流」を「交流」に変換する電気回路, 情報機器の電源アダプタ等で交流を適切な直流に変換するコンバータなど, 私たちのくらしと社会を支える技術分野です. これらの回路では, 半導体素子をスイッチ素子として用いることで電流の量を時間で断続して制御しています. これはスイッチ素子のもつ非線形特性を利用した技術なのです. この技術をさらにシステム設計も含めた高度な技術体系---パワープロセッシング---にまで展開していくことは, 電気に関わる技術の夢の一つと私たちの研究室では考えています. このように技術の極限を工学として目指す一方, 人の生活を維持するという社会的視点に立ってパワーエレクトロニクスを研究することも重要です. この観点では, 電力消費を下げつつシステムとしての機能を高める技術が今求められています.

私たちの研究室では, 先進的半導体パワーデバイスであるワイドバンドギャップ半導体素子の応用研究をボトムアップに進めており, 新しい電気システムの提案として電力と情報を同時に伝送する「電力ルーティング」や「電力パケット」の研究開発を行っています. これに関連した太陽電池やリチウムイオン二次電池などの分散型電源のシステム開発や, 基礎研究として10年後を狙った非線形デバイスの同期現象に基づくエネルギー回収機構の研究, 微小電気機械素子(MEMS) によるセンサ, メモリの開発も行なっています.

興味のある方は研究室ホームページをぜひご覧下さい!

教員

引原 隆士 ( Takashi HIKIHARA )

教授(工学研究科 電気工学専攻)

研究テーマ

  • 非線形力学の工学的応用(非線形振動,非線形波動の解析,制御,応用)
  • 電気エネルギー工学(パワーエレクトロニクス,電池,電気エネルギーネットワーク)
  • パワープロセッシング(電力パケット,ルータ)
  • マイクロ・エレクトロ・メカニカルシステム (MEMS,センサ)

連絡先

京都大学桂キャンパスA1棟414号室
TEL: 075-383-2237
FAX: 075-383-2238
E-mail: hikihara"@"kuee.kyoto-u.ac.jp

奥田 貴史 ( Takafumi OKUDA )

助教(工学研究科 電気工学専攻)

研究テーマ

連絡先

京都大学桂キャンパスA1棟411号室
TEL: 075-383-
FAX: 075-383-
E-mail: