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超高速信号処理分野(橋本研究室)

社会はAIやIoTなどますます情報システム基盤に依存するようになってきています。人命や財産を取り扱う情報システムには高い信頼性が求められます。トランジスタの微細化によってもたらされた半導体デバイスの極低電力化・極小体積化は、環境に溶け込んだアンビエントコンピューティングを実現しつつあります。一方で、トランジスタの微細化が不透明さを増す中、新しい原理に基づいたコンピューティングの模索が続いています。本分野では「コンピューティング基盤を創る」を掲げ、信頼できる高性能コンピュータをいかに設計するか、新原理次世代コンピューティングをどう実現するか、我々の生活を変えるコンピューティングシステムはなにかを追究しています。

教員

橋本 昌宜 ( Masanori HASHIMOTO )

教授(情報学研究科 通信情報システム専攻)

橋本 昌宜

研究テーマ

  • 宇宙線起因ソフトエラーを克服する集積システム,
  • リコンフィギャラブルコンピューティング,
  • 機械学習モデルとプライバシーを保護する秘匿推論
  • 光デバイスを用いたリザーバコンピューティング

連絡先

吉田キャンパス 総合研究9号館南館S309
TEL: 075-753-5312
E-mail: hashimoto @ i.kyoto-u.ac.jp

白井 僚 ( Ryo SHIRAI )

白井 僚助教(情報学研究科 通信情報システム専攻)

研究テーマ

  • Society 5.0を支える微小体積コンピューティング
  • 極小体積センサを実現する無線通信・給電技術
  • 集積システム技術を応用したヒューマン・コンピュータ・インタラクション

連絡先

吉田キャンパス 総合研究9号館南館S310
TEL: 075-753-5948
E-mail: shirai @ i.kyoto-u.ac.jp

研究テーマ・開発紹介

信頼できる高性能コンピュータをいかに設計するか

地上には宇宙線に起因する粒子が降り注ぎ、毎秒いくつもの粒子が我々の体も通り抜けています。この粒子が運悪くコンピュータのメモリ付近でシリコン原子と核反応を起こすと、ソフトエラーと呼ばれるビット反転が発生します。ソフトエラーは、システムの誤動作やクラッシュを招き、自動運転や介護ロボットでは人命の危機を招きます。本研究室では、実機評価とシミュレーションによるソフトエラーメカニズムの解明、システムのエラー耐性評価技術の開発を行っています。

クラウドサービスでは安全性確保の観点から暗号化を行っていますが、暗号化したデータを利用するには一度復号する必要があり、不正アクセスや内部関係者の不正等に対して情報漏えいを防ぐことは難しいという問題があります。本研究室では、暗号化したまま演算が可能な準同型暗号を用いた機械学習推論技術の開発を行っています。機械学習モデルを守りながら、データのプライバシーも保護して推論サービスが提供可能になります。

新原理次世代コンピューティングをどう実現するか

トランジスタの微細化が限界に近付く中で、新しい計算パラダイムの開拓が求められています。本研究室では、量子ドットを用いた光デバイスによる物理的な非線形信号処理を活用した機械学習システムの構築に取り組んでいます。小型デバイスへの集積化と高エネルギー効率動作を目標に掲げ、研究を進めています。

計算精度を動的に調整することで、機械学習のエネルギー効率の向上や、環境変化による致命的な計算エラーを回避する技術の研究も行っています。常に同じ結果を出すコンピューティングハードウェアのパラダイムからの脱却になります。

我々の生活を変えるコンピューティングシステムはなにか

IoTでは、取得したものの活用されることなく捨てられる情報が多数存在します。本研究室では、目視が困難なほど小体積な立方mm級デバイスを実現し、屋内外を問わず我々の生活環境に大量散布することで、「人間が意識せずともコンピュータと情報をやり取りする」新基盤技術の確立に取り組んでいます。