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極微電子工学分野(量子スピントロニクス研究室)

当研究室は2013年10月に白石が大阪大学大学院基礎工学研究科より着任して発足した新しい研究室です。 研究室の発足に伴い、阪大・白石研の博士研究員・学生なども順次異動することで研究室メンバーも徐々に 増えていっています。

白石研では、電子の量子性の1つであるスピン角運動量の制御に注目する量子スピントロニクスについて研究しています。特にIV族材料を用いた新しいスピントロニクス、純スピン流という新しい流れ(カレント)の制御によるスピントランジスタや量子計算素子などの新機能素子の創出とその基礎物性の学理の理解を目指し、量子力学・固体物理・相対論(特殊及び一般)・位相幾何学などの現代物理学(と一部数学)を自在に駆使しながら基礎から応用 まで幅広いスペクトルで研究を推進しています。研究業績は既にNature Materials誌やPhysical Review Letters誌、Nano Letters誌など一流学術誌に掲載され、この分野を世界でリードする研究室です。詳細は下の研究テーマ紹介および研究室ホームページを参照してください。

教員

白石 誠司 ( Masashi SHIRAISHI )

教授(工学研究科 電子工学専攻)

研究テーマ

固体物理・スピントロニクス・トポロジカル絶縁体

連絡先

京都大学桂キャンパスA1棟223号室
TEL: 075-383-2272 (直通)
FAX: 075-383-2272 (同上)
E-mail:mshiraishi@kuee.kyoto-u.ac.jp

後藤 康仁 ( Yasuhito GOTOH )

後藤 康仁准教授(工学研究科 電子工学専攻)

研究テーマ

真空電子工学

担当授業

真空電子工学、電子物性工学、電気電子工学実習B、電子装置特論(大学院)

連絡先

京都大学桂キャンパスA1棟226号室
TEL: 075-383-2279 (直通)
FAX: 075-383-2275 (研究室共用)
E-mail: gotoh.yasuhito.5w@kyoto-u.ac.jp

安藤 裕一郎 ( Yuichiro ANDO )

特定准教授(工学研究科 電子工学専攻・白眉センター兼任)

研究テーマ

半導体スピントロニクス、トポロジカル絶縁体

連絡先

京都大学桂キャンパスA1棟221号室
TEL: 075-383-2274 (直通)
FAX: 075-383-2274 (同上)
E-mail:ando@kuee.kyoto-u.ac.jp

研究テーマ紹介

現在、当研究室が枢軸的研究テーマとしているのは以下の通りです。

  1. 電子の有する電荷自由度とスピン自由度を制御するスピントロニクス、特にシリコン、ゲルマニウム、分子などIV族半導体を用いたIV族スピントロニクス(Phys. Rev. Lett. 2013, Phys. Rev. Lett. 2015など)
  2. 電荷の流れを伴わないスピン角運動量のみの流れである純スピン流の基礎物性研究と、その制御による新機能デバイスの創出(Nature Materials 2017、Phys. Rev. Lett. 2016など)
  3. 物質中の位相と対称性によって創発される諸物性現象、特に逆スピンホール効果やスピン軌道相互作用の制御、またトポロジカル絶縁体中のヘリカルスピン流の基礎物性に関する研究(Nano Lett. 2014など)
  4. 荷電粒子ビームの発生、制御とその応用

(1)-(3)に関してはこの順番に基礎学理の開拓と理解に重心が移っていますが、いづれも現在世界的に大きな注目が集まり、基礎・ 応用両面で非常に盛んに研究されているスピントロニクス領域、及びその関連研究領域が研究の主戦場になっています。(1)では スピントランジスタの動作と再構成可能論理回路の創出を応用上のターゲットとして企業との共同研究などを行っています。 (2)では時間反転対称性を有するが故に理想的にはエネルギー散逸のないカレントである純スピン流を半導体・金属などで室温で 生成・伝播させ、その制御と基礎物性の理解、超低消費電力新機能デバイスの創出を目指しています。(3)では固体中の相対論効果 である逆スピンホール効果やスピン軌道相互作用(これは空間反転対称性とも関連しています)、また幾何学的位相であるベリー 位相によって発現するトポロジカル絶縁体などを研究対象とし、高効率なスピン=電荷変換や、真にdissipationlessな情報伝播 スキームの構築を目指しています。(4)では表題にある「荷電粒子ビーム」を駆使した基礎研究およびその工学応用を目指しています。 残留気体分子との衝突が無視できる真空中においては、電荷をもった電子やイオン等の粒子は電磁界を用いてその運動を自由自在に 操ることができます。イオンは原子から電子を取り除いた、あるいは電子を付加したものですから、イオンの輸送は元素の輸送に なります。これを利用すると新しい材料の開発等が出来ます。また、電子はどんな原子から取り出した電子も電子であって、主と してエネルギーを輸送することができます。また、電子、イオンとも、それらが生成された時の状態を保持したままでその状態を 分析することで、材料の分析等を行うこともできます。我々はこれまでに培った荷電粒子ビーム制御技術を用いて、原子尺度の 空間分解能を持つ顕微質量分析技術の開発に取り組んでいます。これは、ナノ領域に存在する原子それぞれの位置と種類を同時に 分析しようとするもので、電子デバイスの分析のみならず、医学や薬学も含む広い範囲への適用が期待されています。